かごマット工法技術推進協会
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工法のQ&A

Q.32 強化かごマット(塩,酸区域)の蓋網では,かご網線の枠線への巻付けを2.5回巻きとしている理由を説明して下さい。

淡水区域での巻付けは1.5 回巻きですが,塩,酸区域では,巻付け長に「腐食しろ」を加長しなければならないので,親水者の安全を確保するためには,加長分を含めて巻付けを「2.5 回巻き」とせざるを得ないのです。(仕様書に明示することが大切です。)


【解説】

淡水用の一般かごマットでは,網線の枠線への結束(巻付け)は,「1.5 回巻き」が採用されています。(連結のための強さ)今回の強化かごマットでは,曝露環境が塩,酸,腐植土という厳しい条件なので,心線の端末からの「腐食しろ」を10mm(0.3mm/ 年× 30 年)とし,「1.5 回巻きに10mm を加長」することにしました。
そこで,本体網については,加長10mm 分をかごの内側へ折り曲げて作業員等への危害を防止することにしました。しかし蓋網については,親水者(子供等)への危害を防止するためには,加長分を折り曲げる方式では「ひっかかり突起」の除去が不完全と考え,全長を巻き付けることとし「2.5 回巻き」となったのです。工事発注時の仕様書に「2.5 回巻き」を明示することが大切です。