トップページ > 工法のQ&A > かごマット護岸の「根固工部(タレ部)の長さ」(B)は,どのような方法で設計するのですか。
工法のQ&A
Q.31 かごマット護岸の「根固工部(タレ部)の長さ」(B)は,どのような方法で設計するのですか。
改定新版建設省河川砂防技術基凖(案)設計編[1](P36)を参照して下さい。
【解説】
かごマット護岸の施工直後の根固工部(B)の形状は上図のようにやや水平です。しかし,根固工部の設計は,護岸前面が流水によって洗掘され,根固工の先端部が大きく垂れ下がった状態(右図)を予想して設計されます。改訂新版建設省河川砂防技術基準(案)設計編[T](P36)では,根固工の長さ(B)を求める式を次のように示しています。参考にして下さい。
B = Ln +Δ Z/sin θ
ここで,
B:根固工の長さ(m)
Ln:根固工の残存平坦長(m)
(ブロック1 列または2m 程度以上)
θ:変形傾斜角(°)(30°〜90°)
Δ Z:予想洗掘深(m)
さらに,
「美しい山河を守る災害復旧基本方針」(建設省・防災海岸課監修)(平14.6)においても「根固工は,護岸基礎前面の河床が低下しない敷設幅を有する構造とする」と示しており,「Ln」の必要性を定めています。(P 2 ─ 42)すなわち,Ln は垂れ部b が傾斜して滑ろうとする力をLn 部の摩擦力で抵抗させるという考え方です。このような設計ができるのも,かご構造が「マット状に連結された構造」だからです。