かごマット工法技術推進協会
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工法のQ&A

Q.09 かごマット護岸には,「平張り工法」と「多段積み工法」がありますが,使い分けについて教えて下さい。

国の技術基準では,護岸のり勾配が1:2 より緩勾配部は「平張り工法」,1:2 より急勾配部は「多段積み工法」と示されています。(図A)
但し,護岸のり勾配が,「1:1.5 〜1:2 区間」については,「補強工法付きの平張り工法」が示されています。


【解説】

かごマット護岸は,のり勾配が1:2 ではそのままでも摩擦力によって「滑り落ちない」( f > 0.65)ということから,「平張り工法」の限界の勾配として定められているのです(図A)。( f は粗面鉄線の摩擦係数とは関係ありません)
のり勾配「1:2 より急勾配部」では,かごマット護岸は滑り落ちることになり,更に急勾配になると,かご構造には背面からの土圧力がかかることになるので,急勾配部には「多段積み工法」が示されているのです。(図B)
但し,のり勾配「1:2 〜1:1.5」の区間については,「補強構造付きの平張り工法」が,技術基凖に示されています。(図C)(基準 P2)
そして,平張り工法と多段積み工法には,それぞれに国交省の定めた技術基凖が設定されています。すなわち,

  1. 平張り工法: 鉄線籠型護岸の設計・施工技術基凖(平21.4)(改訂版)
  2. 多段積み工法: 鉄線籠型多段積み護岸工法設計・施工技術基凖(試行案)(平10.5)